こうちゃんの温もりを感じた今、 私はこうちゃんのことが ……やっぱり好きなんだ そう気づいてしまった。 今まで、心の奥底にしまい込んできた自分の気持ちを 知ってしまった…… 「実冬?ごめんな……」 ねぇそれは、何に対してのごめんなの? 私はこうちゃんの胸のなかで、 大好きな人の温もりを感じながら ……静かに涙を溢した。 つくづく、 自分は酷い人間だと思う。 大切な恋人を失ったばかりのはずなのに。 もう他の人の胸のなかにいる。 そんな自分の醜さに ……腹が立った。