「はぁー。」
生暖かい風が身体を包む。
今日はいろんなことがありすぎてつかれちゃったなっ。
久し振りに、
こうちゃんに会って。
ありすは、
妊娠してるし。
ほんとにビックリ。
こうちゃんを見たとき、
少しだけ恋しくなったのは
……きっと気のせい。
私には、
愁くんがいるんだから。
私のこと、
こんなにも大切に思ってくれる
愁くんが。
♪~♪~♪~
「うわっ。」
突然ケータイが鳴って、
思わず驚いた。
『もしもし、実冬?』
「ん。飛沫、どしたの?」
電話をかけてきたのは、
つい二時間くらい前に別れたばかりの
飛沫だった。
『今から、都立西浜総合病院来れるか?』
「……大丈夫だけど。何かあったの?」
『いいから。急いで来い。』
それだけ言うと、
電話は切れた。

