「こうちゃんとね、付き合えたんだ…
だけど、さっき別れようって言われちゃった。……他に、好きな人が出来たんだって。」
泣きながら飛沫にそう言った。
きっと迷惑なはずなのに。
「辛かったな……」
そう言って頭を撫でてくれた飛沫。
「好きな人が出来たなら、仕方ないよね……
ちゃんと諦めないと。」
「今は泣きたいだけなけよ?
一人で抱え込むのはよくない……
学校に頼れるやついるか?
俺は、学校違うしさ。」
「うん……ありすもいるし、
愁くんっていう飛沫みたいに優しい友達
もいるよ?」
「なら、良かった……
でも、泣きたいときは電話しろよ?
俺が話、聞いてやるから。」
「飛沫……ありがとー。」
飛沫の優しさは、世界一だと思う。
普通なら、私みたいな人
めんどくさいって思うはずなのに。
たくさん心配してくれて。
……ありがとね。

