私は胸のざわつきを覚えながら、
学校へと向かった……
「おはよー!!!実冬!!!」
今はいつもの明るいありすの声が
少しイラッとする。
「おはよ。」
ついつい、素っ気ない返事になる。
「なんか、あったの?」
そう聞かれて、
今は何も聞かないでほしいな。
なんて思った。
そもそも、まだ何かあった訳じゃないし。
今は、ありすと話す気分じゃなかったわたしは、
「なんでもないよ?」
と、それだけ言って
自分の席へと歩いた。
……ありす、なんかごめんね。
鞄を下ろして、
準備を終えると愁くんが
「……池野と、なんかあった?」
と尋ねてきた。
「……今は何も話したくない。」
……あー。
またやっちゃった。
愁くんは何にも悪くないのに。
冷たく接しちゃったよ……

