……放課後になった。
「よし。準備おっけー。」
愁くんは例のメモをこうちゃんの靴箱に入れ、
そう言った。
……ヤバいな。
心臓、バックバクなんだけど。
「じゃあ、理科室行くか!!!」
「うん。」
私達は理科室へと向かう。
放課後の学校は
太陽の光に照らされて
オレンジ色に輝いていた。
━━ガラガラーッ
理科室を開けると、
ほんのりと薬品の香りが体を覆った。
私達は静かに
ただただ、こうちゃんの足音を待つ。
理科室は校舎の奥の方にあるため、
放課後に来る人はいないに等しい。
だから、理科室を選んだんだ。
━タッ…タッ…タッ……
階段をのぼってくる足音。
私は愁くんに押し倒されてる体勢になり
深呼吸をしてから
「ぃやっ……やめて!!!」
大きすぎないくらいの叫び声をあげる。

