次の日、私はいつもよりハイテンションで過ごした。
すると……
「何か、あったの?」
ありすからそう尋ねられた。
私は、
「前に、進もうと思って!!!」
こうちゃんとのことは話さずに、
ただ笑顔でそう答えた。
「……白浜くんと、なんかあったの?」
でも。
ありすには、全部お見通しみたい。
私は正直に、昨日の出来事を話した。
もちろん、飛沫とのことも。
「ねぇ、実冬はさ……
前に進もうとしてるんじゃなくて、
自分の気持ちから逃げてるだけじゃないの?」
胸にグサッとくる言葉にだった。
だけどありすが言ったことは、
何も間違ってない。
私は、
辛い現実から目を反らして、
自分の気持ちにうそをついて、
……ただ、逃げてるだけ。
「そう、だよね……」
力なくそう呟いた私に、ありすは
「自分の気持ちに、正直にならないと
あとから絶対後悔するんだからね!!!」
力強く、言いはなった。

