「飛沫……ありがと。 でも……こうちゃんを忘れるために、飛沫を利用するなんて…そんなことできないよっ……」 私は、飛沫から目をそらしながら そう呟いた。 「実冬は、優しいな。 ……けどさ、誰かを利用しねぇといつまで経っても忘れらんねぇと思うよ…?」 優しいのは、飛沫だよ…… 私のために、自分を利用していいなんて言うんだもん。 「そう……だけど。 飛沫を利用するなんて、できない…。」 私はきっぱりと断った。 すると……