「……」 「あれ、今は渚ちゃん?」 ロビーに行く前に 階段で和哉に出くわしてしまった。 ちょうど、上から 降りてきたところらしい。 …そういえば和哉も、 前に泊まった時はあたしが起きる前に 起きてたっけ… この兄弟は変なとこが一緒だ… 「……」 あたしはスタスタと 階段を降りて行く。 「……なんでついてくんの?」 「行き先が同じなだけだって! 人をストーカー扱いすんなよな~」 「……」 でも、和哉は あたしのうしろじゃなくて 真横について歩いている。