「またね、北山君」
「おやすみ」
それだけ言葉を交わして
先生とともに部屋を出た。
もう部屋出るなよ、とは言われたけど
いまいち迫力というか
説得力というかがなくて
また心の中で笑った。
「……っはぁーーー」
部屋に戻った途端、
美紅が崩れ落ちる。
「…びっくりしたぁ…
明日は班別行動出来なく
なっちゃうかと思ったよ…」
「布団、こっちでいい?」
「あ、うん…!
てか胡乃葉、すごかったね~!!」
「見た?先生のちんぷんかんな顔!
してやったり~」
あたしは素直に笑った。
布団の近くに
明日の着替えとかを用意する。
「胡乃葉、かっこよかった…!!!!」
「もー、いいから寝よ~」
「まったく、胡乃葉は~」
優等生でいてよかったと
思った瞬間が増えた…

