ーコンコン
「おーい、及川も齋藤もいるかー?」
PM10:00
担任が消灯の確認をしに
部屋を回る。
「いまーす!
先生ーお休みなさーい!!」
下半身だけ布団にいれて、
上体を起こしてまるで今から
寝る風な格好でドアから
顔を出している先生に手を振る。
「おー明日は6時起床だかんなー」
そんな様子に安心したように
微笑む先生。
「はーい!!!」
ーパタン…
「「……」」
あたしも美紅も成績は上位だから
先生たちも信用してるんだと思う。
だから、
簡単に部屋を抜け出せた。
ーコンコン
(齋藤美紅でーす…!)
ーガチャッ
美紅が小声で呼びかけると
ドアはすぐに開き、
あたしと美紅はすぐに中に入った。
「はぁーーーっ!
めっちゃスリル満点っ!」
「ちょ、美紅!声ー!!」
「ごめんごめん♪」
和哉のいる部屋は3人部屋。
あたしと美紅合わせて5人。
…てか、みんないるから
全然そんな感じないけど
和哉と果てしなく気まずい…。

