「馬鹿。顔に出過ぎ」
呆れたようにあたしの頭を
ぽんぽんと撫でる。
…なんか、
最近カズがものすごく
優しい気がする。
まぁ、あと2夜なんだけどね…
ーガチャッ
カズにつきまとうような生活も
あと2日。
3日目には
もう、前の生活に戻る。
「…渚…おいで?」
「ん…」
こうしてわけも無く
カズに抱きしめられてるのも
もう終わりだねーー…
「…寂しい?」
「何が…?」
わかってるのに
聞くあたしはずるい。
「…俺とこうして会えなくなること」
「会えなくなっちゃうの…?
リュウがあの2人はよく
あの場所に来るようになったって」
「……」
カズの手の力が強くなった気がした。
顔は見えないけど、
きっと、カズも迷ってる…

