大好きなのは貴方の×××(仮)





「このページ、誰の?」

「…」


ーグイッ


「んぁっ……あ!」



手を引かれて
キスされた時にファイルを
引っ張られた。



「和哉せこい…」


「何とでも。
こんなの調べてどうする気だった?」


「………」




あたしが見てたのは

カズの成績…





和哉のお兄ちゃんのーーー…


本名:北山 和樹(かずき)



紛れもない成績優秀者…




「カズは……和哉の
お兄ちゃんなんだ?」


そう口にしてから、
聞いてはいけなかった気がした。


和哉の顔が
すごく、怖かったから。


気づいてしまった途端から
カズの、怒った顔に
どこと無く似ていたからーー…。





あたしはそのまま資料室を
出ようと思った。



ーガンッ


「…は?」


資料の詰まった本棚と
和哉に挟まれて
身動き出来ない。


「和哉…?」



「胡乃葉、あいつと
ヤったのか?」



「え………」



何……、

なんで怒ってるの…?



なんで……
そんなに
悲しそうな顔するの…?