「渚ちゃん?」 「ひゃあっっ!!!」 後ろを振り向けば 和哉がいた。 「な、なにして…っ」 「それはこっちのセリフ ここ、鍵ないと 入れないはずだけど?」 「いや、あの…そうだっけ? 扉開いてたから、つい」 わざとらしかったか… 「ふーん… そのファイルガン見してたよね?」 「………」 「俺の成績でも見てた?」 和哉はルックスだけじゃなくて 成績もいい。 まぁ、あたしには及ばないけど。 「そんなわけーー…」 「このページ」 あたしが咄嗟に閉じたファイル。 でも指は挟んだままだった。