「「……」」
無言…
少し前を歩くカズ…
結構背高いよね。
これがルックスがいいって
言うんだろうな…
こんなに顔整ってるのに
彼女とかいないのかな?
いや、実は片思い中とか?
「ー…渚」
「はい?」
「はぁー…お前人の話は
聞いとけよ」
「え…あ、ごめん」
あたしが考えてた時に
カズはしゃべっていたらしい。
「その傷、あと3日もすれば
よくなるだろ?」
「…うん」
医者のおじさんが
毎日治療してくれるから。
背中だから
何やってるかよく
わかんないんだけど。
「俺と会えなくなるの寂しい?」
「は?何言ってんの?」
「だって、渚、俺のこと
好きでしょ?」
一瞬思考回路が停止する。
「は…い…?」
「ん?」
なんだそれ。
でも…
「嫌いじゃ、ないかな」
「素直じゃねぇなー」
「素直じゃないって
言われても……」

