「!!!!!こ、こここ胡乃葉ぁ!!?」
案の定あたしを見て
泣きそうな顔になる美紅。
「おはよ」
「お、おはよ…ってか
まっ、その傷…な、なにして…」
あたふたと
慌てる姿が可愛くて
思わず吹き出してしまう。
頬の傷でこれなんだから
背中見せたら
面白いかもね?
おじさんが
顔は目立つだろうからって
大きなガーゼを当てずに
止血だけしてくれたんだ。
「な、なんで笑ってるの…っ
痛くないの?胡乃葉ぁ~…」
まるで美紅が痛みに耐えてるような
顔をしている。
「大丈夫だよ」
それと
「赤毛さんのこと
心配しないでね」
「へっ??」
「なんもない!」
きっとカズは
分かってくれたと思う。
あたしが美紅の代わりに
2人の相手をしてあげたから
美紅のことは
きっともう襲わないはず。
取り巻きのばか2人は
特に美紅を狙ってたわけでは
なさそうだし。

