「はい、終わり」 「………」 終わる頃にはあたしは ぐったりだった。 「さっきの部屋で休むといい。 しばらく傷は痛むだろうけど 大人しくしてたら治るよ」 「…ありがとうございました」 「カズ君のことよろしくね」 はぁ? そう言おうとしたけど おじさんの目が あまりにも優しかったから、 ただ頷くことしか出来なかった。 …どういう意味で言ったんだろう… もう会うことなんて ないと思うんだけどな… 部屋に入って ふかふかのベッドにダイブするなり あたしはすぐに 深く眠りについた。