「学校楽しい?」
「んなわけないじゃん」
話してるうちに着替えを済ませて
学校の道具を持って準備完了。
真っ黒なストレート。
制服も真面目に着こなして
いたって普通の高校生。
「…いってらっしゃい」
「うん、いってきます」
明るい髪の色とたくさんのピアス。
漂うお酒の匂い。
でもね、
普通にしてたら
いいお兄ちゃんだから。
電車に乗って学校に着けば
まだ7時くらい。
たまに、朝練らしい
部活のウェアを着た人がいるくらいで
閑散としている。
静かな校舎は嫌いじゃない。
あたしの行く先は
自由に出入り出来る
図書室に決まってるんだ。
一応進学校だから、
こんな時間でも数人は
教室に人がいて勉強しているから。
図書室が1番静かだ。
始業前になれば教室に向かう。
ここから裏の自分がはじまる。

