ここで一瞬ためらった。 それで この人の優しい雰囲気に 呑まれていたことに気づいた。 こんな扱いが嬉しいなんて… 知ってほしい名前は… 「渚…」 「渚ちゃん…ね。 ちょっと痛いけど我慢しててね」 おじさんは立ち上がって あたしの後ろに回って 背中の消毒。 「痛いーーーっ!!!」 「我慢だよ、我慢」 「ーーっっ」 何か楽しんでいるような おじさんの声。 不思議と嫌じゃなかったんだ…