「悪いな、俺たち手加減なんて 出来ねぇよー?」 その言葉を合図に あたしに2人が飛びかかってくる。 一度はそれを交わし、 その場から離れるつもりだった。 ードクンッ 「え……?」 後ろから 押されて道路に倒れこむ。 見えたのは 赤ーーーー…… カズじゃない、赤… 「…ったい」 どうやら、押されただけじゃなくて 刃物で背中をやられているらしい。 「逃げられないよ~?」 にたぁっと笑うそいつは 本当に気持ち悪い。 「…っ」 傷が案外深いようで 痛みが襲う。