人通りの少ないところまで
連れてこられた。
ドサッと
体を落とされる。
ホテルに招待すら
してくれないのか…
「んーっ、
やっぱ当たりだったなー♪」
1人があたしの胸に顔を
うずめながら言う。
「…アンタ、なんかしゃべれば?」
無言のあたしを見てもう1人が言う。
…話がしたいのは
お前たちじゃない…
そこで
あたしはカズを視線に捉えて
口を開いた。
「…やっと、見つけた。」
「…」
カズは表情一つ変えずに
あたしを見ていた。
「…あんた、何者?」
静かにあたしを見下ろす
カズの目はまっすぐ
強く、少し怖かった。

