その日の夜、 なんだか眠れなくて 布団を抜け出して外に出た。 「なんだ、雨か……」 散歩、しようと思ったんだけど。 いつのまにか外では ザーザーと雨が降り注いでいた。 玄関に座り、空を見上げる。 「渚ちゃん」 「……」 ……やっぱり、きた。 こいつ、私のこと観察でもしてるんじゃないだろうか。