外野に移動した和哉が
すかさずボールを手にして……
ーートンッ
「胡乃葉、アウト♡」
……あ?
「こわいこわい。渚ちゃんになってるよ」
ひょうひょうと内野に戻っていく。
……ムカつく……!!!!
許さ《ピッピーーーッッ》
「え」
《白熱した戦いぶり、
お見事でした!!!ただ、時間なので
引き分け、ということで……優勝は2組!!》
「な、なん…」
「お疲れ、胡乃葉。
最後に俺は内野。胡乃葉は外野。
……俺の勝ちだね?」
はっ……
我に返ってみれば、
自分のクラス以外の生徒が
あたしたち2人を見ている……
見て、いる……
「あの子、和哉くんと仲良いのかなぁ」
「和哉くんも楽しそうにしてたしねぇ」
あり得ない……っ!!!!
あたしは
美紅のところまですぐに逃げた。

