もしかして昨日の夜
テンション低かったのは
このせいなのだろうか。
「次これいくぞー」
男女の高校生2人が暮らすなんて
普通おかしいはずなのに
そんなのお構いなしに
引っ越し業者たちは黙々と仕事を進めていく。
「部屋、どっちがいい?
…って言っても
あんまり変わんないんだけど。」
「じゃ、玄関に近いほう」
「おーけー。」
和哉はさっそく自分の荷物を
部屋へ運んでいく。
あたしは…そんなに荷物ないからな…
特にすることがない。
「よーし、次ベッド行きまーす
あ、お嬢さん、ベッドどこに置く?」
「え。」
かといって、
急に話しかけられても戸惑ってしまう。
てか、ベッドなんて、あたし持ってないし。
「それあたしのじゃ」
「胡乃葉のだよ」
「え。」
「俺も同じの買ってみた。」

