吐く息が白い。
「飛鳥と京平がね、
寂しいって言ってたよ」
「あー…最近行ってねぇからな…」
「……ねぇ、…聞いてもいいかな。」
リュウの、決めた道を。
「…だめ。」
「え。なんで」
「お前には話せない。……でも、
ちゃんと決めたから。
これから少しずつ、俺はこっちに戻る」
リュウは、完全には
闇に染まっていなかった。
あそこにはそれぞれ事情があって
人が集まるけど
あたしと違ってリュウは
一瞬だけ、闇に溺れていたから。
いつかは、そうなると思ってた。
「リュウ…」
引き寄せられて、
触れるだけのキスをした。
誰にも、見られていないことを祈ってーーー…

