「え?胡乃葉、し、知り合いなの?」
あ、しまった。
学校では優等生なあたしが
リュウみたいなのと仲がいいのは
違和感だらけだろう。
でもなんで……
なんで、ここにリュウが……
「…お前何しに「和哉、HRはじまるから行こう」」
こいつもリュウのこと知ってるの
忘れてた。
今は騒ぎたてられたら困るんだよ。
「美紅、今日1限移動じゃなかったっけ?」
「あっ!そういえば!!!
HRの前に準備しなきゃ〜〜!」
いつまでも和哉とリュウは
睨み合ってるし……
「ほら、和哉」
いつもはイケメン様と
馴れ馴れしくしたくなんてないんだけど。
和哉の手……を引くのはさすがに
躊躇いがあって、
かばんを引いて席に着いた。

