美紅もしぶしぶ 自分の席に戻って行った。 「奨学金とか借りれば?」 「…」 「てか、あとで話ある。 放課後、玄関で待ってて」 「…」 ちらっと和哉の進路を覗き見た。 第一志望:慶応大学 それしか見えなかったけど。 さらっと私立めざせる和哉が 羨ましかった。