疲れる…
「胡乃葉ーーっ!」
「わ、どうした美紅⁉」
あたしが
教室に入る前に
廊下で飛びついてくる美紅。
今日は朝からみんな
あたしをどうしたいんですかね?
「昨日変な人に会ったよーーっ!!」
「変な人って?」
周りの視線が気になったから
興奮気味の美紅を
なだめながらとりあえず教室に入る。
「なんか
部活終わって帰ってたら、
ちょっとお兄さんみたいな人たち
3人くらいであたしの腕
いきなり後ろから掴んできてね?」
美紅は可愛い。
本当に女の子らしくて、
ちっちゃくて。
だからこういうことも
よくあるんだろうけど、
変な人とか言うなら
本当にそうなんだと思う。
「美紅は大丈夫だったの?」
「うん、だって家の前だったから!」
「…なるほど」

