大好きなのは貴方の×××(仮)



最近、席替えをしました。


和哉とあたしが
奇跡のように隣同士。


だから、
教室でごはんを食べる時は
だいたい同じあたりで
食べたりしてるから
美紅と和哉は仲よくなったのだ。


「ねーねー、
胡乃葉は誰とクリスマスすごすの〜?」

「……」


………誰だろう…?

去年はお兄ちゃんの家にいた。
寒かったし、クリスマスすごすような
学校での友達も特にいなかったから。


「いないの?」

「んー…そうかも…」


クリスマスったって
ぶっちゃけどうでもいいし…


「じゃーさ、じゃーさ!
一緒に遊ぼ〜?」


目をキラキラさせてる美紅。

「美紅、彼氏は?」

「んー?いーよいーよ!
先輩なんてもう知らないもん!」

美紅には
年上の彼氏がいる。

周りには内緒で
付き合ってるらしいから
誰も知らないけど。


同じ学校の先輩で
なかなかイケメンではあると思うけど
どうやらケンカ中らしい。


「こんな天使怒らせるなんて
なにしたんだろ…」

「んー?」

「や、なんでもないっ!」


あたしが男なら
ケンカしてようがなんだろうが
美紅をクリスマスひとりになんか
絶対させないのに…


「で、どー?予定ある?」

「ないけど…」

「じゃあ、きまりっ!」

ニコッと喜ぶ美紅の笑顔。

…ほんと、天使…