「ヒック…てゆかナギ〜
どこにいたの〜?」
「うわ、七海飲み過ぎだぞ」
七海からはすごい
お酒の匂いがしてる。
「いいじゃ〜ん」
ープシュッ
そう言いながら
もう何本目かわからない
お酒に手を出した。
「家だよ」
「家〜?ヒック…どこのぉ?」
…みんなにも
家のことは話したことはなかった。
「七海、今日どこ泊まるの?」
「ん〜?えっとぉ……」
改めて説明するのも
めんどくさかったから
七海には悪いけどはぐらかした。
お兄ちゃんがいることや
両親がいない理由を知ってるのは
この中じゃリュウだけ。
「渚」
「大丈夫だよ、リュウ」
リュウはあたしを心配する。
あたしはリュウを信頼してるし、
リュウもあたしを
信頼してくれてると思う。
だから、
あたしにとって
リュウは特別なんだ。

