大好きなのは貴方の×××(仮)



とりあえず
着替えに戻らなきゃ。



「…帰る」

「帰る?どこに?」

「あんたには関係ない」

「んー…まぁな。」

泊めてやったのになんだよ、
くらいの罵声は覚悟していたが
頭をポリポリとかく様子を見ると
気にしてもいないらしい。

「学校で、絶対に渚って
呼ばないでよね」


それだけ言って
アパートを出た。

…めんどくさくなりそう…



そんな予感が的中した。




「なんでいるの?」

「んー?俺、勉強しようと」

お兄ちゃんの家で着替えて
学校に来ると、
いつもの1人の図書室に
1番会いたくない人がいた。


「俺、北山和哉」

「…知ってるけど?」

「及川胡乃葉?」

にこにこと話しかけてくる。

「…なに…?」

目線を上げずに
話しかけるなオーラを出しているつもりなのに。

「ふ、お前おもしれぇ!
これからよろしく!」