大好きなのは貴方の×××(仮)



俺の家は
北山財閥とかいう
結構なところの有名どころ。


親父が社長でお袋が副社長。

詳しいことは知らないが
とにかく、金持ちだ。



会社は、
兄貴が継ぐっていうことは
前々から決まっていた。


勉強もスポーツも
兄貴は俺の一歩上をいく。

そんな兄貴は
優しくて
勉強を教えてくれたり
スポーツのコツを教えてくれたり

なにかと小さい頃から
俺の相手をしてくれていて

そんな兄貴が
俺は大好きだった。



優秀な兄貴が
家を継ぐことは
みんなが期待していたし、
そうなれば俺も
手伝おうとは思っていた。


…が、
兄貴は俺にすべてを
押し付けて逃げたんだ。



はじめのころは
すぐに戻ってくるだろうと
思って信じていた。


でも、実際には
戻ることはなかった。


俺に跡取り問題が向くと

「お兄さん優秀だったのにね…」

「弟くんは器用ではなさそうだから…」



当然ながら
兄貴と比べられて


いつしか俺は
兄貴に怒りの感情を覚えた。