「…用ないなら、あたし戻る…」
「好きだ」
…今…なんて言ったの……?
「な、なにを冗談…」
「冗談なんかじゃねぇよ。
俺はお前のこと好きだったんだ」
真剣な表情。
ほんとに言ってるの?
なんでいきなり…
「…嘘…」
「嘘じゃない」
思えば、ちゃんと
告白されたのなんて
はじめてだ。
「…“どっち”に、言ってるの…?」
「どっちも」
あたしの頭は混乱する。
「なんで?
今まで接点なんて
なかったのに……」
「俺は胡乃葉を…「…このはぁ〜?」
美紅があたしを探して
ロビーまで降りてきたらしく
眠たそうな目をこすりながら
こちらに歩いてくる。
あたしがここにいることには
気づいていないらしい。
あたしは和哉をおいて
美紅の元へ出て行った。
「美紅」
「あ、いた〜!
なにしてたのー?」
「んーん、なんでもない!
部屋戻ろう?」
「うん〜?」
あたしはうまく
和哉から逃げられたと思った。

