「…だから、知りません?
こういうのは憲法のーーー…」
「はっ、いいよ、そういうの~」
チッ、だめか…
あたしは美紅に聞こえないくらいの
声で言った。
「じゃ、おにーさんたちの
お望み通りヤりますか??」
「…え?」
あたしは下を向いたままだから
顔は見えてないと思う。
あたしは口角をあげた。
「ただし、
地元に帰ったら…。
いくらでも相手するけど…?」
「…何言ってんだ、お前…」
「あたしが相手するから、
その子、離してくれる?」
顔をあげてクスクスと笑うあたしとは
対照的に、男は苦痛に顔を歪める。
「い…ってぇっっ!!!!!」
「ごめんなさい…あたし
手加減とか知らなくて…♪」
護身術なら
お兄ゃんに教えてもらった。
そしてここで、
美紅からは見えないように
相手の大事なとこを服越しに
撫でてあげた。
男が
力の抜けた瞬間にあたしは
するりと抜け出した。
…長年の経験、
なめないでよね。

