sideリュウ
「はぁ…」
まだ早朝。
いつもの場所にいるのは
俺と、飛鳥と京平だけ。
「なに?なんかナギ、
もういいとか言ってなかった?」
壁に持たれて
目線だけ向けて京平が言った。
「…言ってた」
「なんで…俺は…ナギは
カズのこと好きなんだと…」
不思議でたまらない顔をする飛鳥。
「思いたくねぇけど、
俺もそうだと思ってた」
「…お前は、そんなナギが
好きだよな」
「…うっせぇよ。
言うんじゃねぇぞ」
京平の隣に立って、
空を見上げる。
雲一つないような青い空。
憎たらしいくらいに綺麗だった。

