「斎藤! 俺はお前のお母さんじゃないんだから!!」 ほらね? 先生はこんだけやっても気付かないの。 なんせ鈍感。 「せんせ? もういい加減に気づいてくれないの?」 私は先生の口に自分の唇を寄せる。 「ん?なにが?」 先生はぱっちり目を開けたまま 私の顔をジッと見つめる。 私はこの目に弱い。 「っ・・・なんでも、ないっ」