ハーレムミュージック♪






〜葵依の部屋〜




蓮「手首、骨折じゃなくてよかったな
一週間もすれば治るってよ」






「はい
ピアノとバイオリンが弾けなくなったら自殺するところでした」






蓮「そこまでしなくても………
最後は その胸の傷だな」





………

間を空いて私は自分からボタンに手をかけた





蓮「………染みるかもしんないけど、ちょっとだけ我慢しろよ」





蓮「治ると………………いいな………」




彼は丁寧に消毒をしながら私に話しかけた




「葵依ってなんか謎だよな〜」



「え⁈なんでですか?」




「分かるのは名前ぐらいだし家族のことも、音楽のことも葵依自分自身のこともなにも話してくれないからさ………………」






「もう知ってるでしょ………」




雑誌にだって毎日のようにのってるのに
しらない訳がない




「知らないよ
見たことはあるけど聞いたことはない」




「え?聞いたこと?」




「雑誌に乗ってることは必ずしも本当のこととは限らない

俺は直接葵依の口から聞きたい」





「ありがとうございます………………

雑誌に乗ってるように私は中3の夏休みに両親を交通事故でなくしたんです。


その日は私の発表会でしたが、両親とも用事があったので最後までは見れませんでした


そこで私は急いでいた両親に無理やりわがまま言って会場まで送ってもらいました



その帰り、両親は相手の飲酒運転によりなくなったんです



すべて私のせいなんです
すべてわたしのせいなの………………」




「葵依………………
辛かったんだな
でも葵依のせいじゃない
これからは俺も、日向も響も悠と陽もいる
みんな家族だ」





「ズルっはい シクっ」



私は涙が止まらなかった両親が亡くなった時さえ私は泣かなかったのに


「どうしてここまでしてくれるんですか?」





蓮「なんでだろうな………なんか、しなきゃいけない気がするんだよな〜
マジで心配したんだ………本当によかった………」






「そうですか…」






………


再び空気が固まる

そんな空気を破ったのは彼だった



蓮「よーし終わった
うん?このネックレス



あぁあ‼‼」





このネックレスとは私があのコンクールで負けた銀賞よネックレスだった