ミスタッチ一つなく最後まで弾いた
だが、フランツはなんだか難しい顔をしていた
「Well………………ドウカシマシタカ?」
「え⁈どうかってなんですか?」
「エンソウガ
ナンテイウンデショウカネ〜
ナンダカアセッテキコエマ〜シタ」
「焦る?」
「ハイ タシカニミスタッチハアリマセンデシタ
But!エンソウガメチャクチャデ〜ス」
「………………」
「カンジョウがマッタクカンジラレマセーン」
確かに私は焦っていた
早く上手くなって、一刻でも早く成果を上げたかった
それが演奏に影響していたとは………
それにそこまで感じ取れるフランツもなかなかのものだ………
「キョウハ Brooke Mueller モッテマ〜スカ?」
「ブルックミュラー?はい、持ってます」
「ソレデハ、コレカラハジメマショ〜」
「は⁈」
私は思わず声を出してしまった
だってフランツが出したのはブルックミュラーの

