わたしは弓をG線上に置き、深呼吸をした。
昔の感覚を思い出しながら思う存分弾いた。




「素晴らしいわ!!!みなさん拍手よ!!!」



先生はすごく感動しているようだけど、他のやつはただボウとしているだけ。どうでもいいけど.........


なんだかんだいってこの授業は私の自己紹介で終わった気がする。



「ちょっと唯城さんいいかしら?」




「あ.....はい」




「あのね、じつは頼みがあるんだけど.......」