「……あれ?」 手のひらの上のモノに首を傾げた。 そこにはキノコのピアスではなく、十字架を象ったピアスがあった。 いつの間に……? ふざけてんのかと思ったけど、真面目に選んでたのか。 そう考えると頬が自然に緩む。 あー、くそ。 やっぱ帰すんじゃなかった。 今まで会っていたのに、もう会いたくなってる。 これが恋。 本気の恋。 人を好きになるって事か。 多分俺はもう、 「景から離れらんねーな。」 完全に捕らわれた。