座っていた机から立ち上がって、体を伸ばす。


視界の端に何かが映った。


教室の一番後ろ、窓側の席。


そこで一人の男子生徒が寝ていた。



うわっ………

ビックリした……。


コイツいつから居たんだ?

存在感なさすぎ。



そーっと近付いて、眠っている顔を覗く。



「………コイツ誰だ?」



見たことない。
こんな奴いたっけ?

あ、もしかして違うクラスの奴か?


……何でここで寝てんだ?


じーっと見ていたら、不意にその生徒が目を覚ました。


「ん………」


二、三回瞬きした後、視界に俺を捕らえた。