その後本題に入った俺は、強引にお詫びの誘いをした。
あの攻防戦を俺は制したのだ。来週の土曜日に行く事に決まり、とりあえずは一息ついた。
「それじゃあ」
と、電話を切り、枕の横に携帯を置いた。
ふと、俺の中の“サクラ”を思い返す。小学校だったか、まだ男子校など考えもしなかった時だ。
小学生というだけあって、自分の言いたいことさえはっきりしていればいじめに合うことはない。
まして、俺が女の子のような顔をしていたとしても。
そんな中、教室に一人だけ空間を切り取られているかのように座っている女の子がいた。
その子が確か“さくら”という名前だった。ひらがなだったので妙に印象が強かったのを覚えている。
丁度桜が満開の季節。時々落ちる花びらが笑顔の子供達の横をスッとすり抜けていく。
放課後、俺はそのサクラの落し物らしきものを拾った。ストラップにも似たような人形で、いつも大事そうに持っているのも見ていた。
他にすることもなかった俺は、とりあえずサクラを追ってみることにした。
あの攻防戦を俺は制したのだ。来週の土曜日に行く事に決まり、とりあえずは一息ついた。
「それじゃあ」
と、電話を切り、枕の横に携帯を置いた。
ふと、俺の中の“サクラ”を思い返す。小学校だったか、まだ男子校など考えもしなかった時だ。
小学生というだけあって、自分の言いたいことさえはっきりしていればいじめに合うことはない。
まして、俺が女の子のような顔をしていたとしても。
そんな中、教室に一人だけ空間を切り取られているかのように座っている女の子がいた。
その子が確か“さくら”という名前だった。ひらがなだったので妙に印象が強かったのを覚えている。
丁度桜が満開の季節。時々落ちる花びらが笑顔の子供達の横をスッとすり抜けていく。
放課後、俺はそのサクラの落し物らしきものを拾った。ストラップにも似たような人形で、いつも大事そうに持っているのも見ていた。
他にすることもなかった俺は、とりあえずサクラを追ってみることにした。

