至が男の子の腹部へ掌を当てる。



((気功?))


二人のスズキは首を傾げる。



(かめはめはーっ)


一人オカシナ事を思ったスズキがいたが、気にしない。






暫く何の変化もなかった。


逸早く変化に気付いたのは少年で。



「……なん・でや……」



起こりかかっていた筈のチアノーゼ反応が止まった。






驚愕に目を見開いた瞬間




ごぼり―――


と隣で何かが弾けた。




「!」




沼の水が沸き立つ音に似たそれは赤く、



―――至の口から吐き出された鮮血。