―――助けられない 医者であった時の名残が少年を忸怩たる思いに駆り立てる。 不図、視界に足が映り込んで、少年は顔を上げた。 感慨もなさげに小さな身体を見下ろす彼。 と、彼女。 その顔に、少年は思わず声を荒げた。 「ぼさっと見とらんとなんとかせぇや!!」 それが何もデキナイ自分への苛立ちで、単なるヤツ当たりだと分かっていても。 だが、次の瞬間、唖然と目を見開くことになる。