一度目は、リスカの治療。
そしてたかが三日後には、腹をカッ捌いて現れて。
タスケテと言った。
その経緯では、死にたいが死にきれず、安楽死でも望んでいるのかと思っても当然だろう。
否、少年の独断でそうと決めた。
喉元過ぎればなんとやら。
死の淵から脱出した女は再び死の誘惑に唆されて、懲りもせずに自ら怪我を負ったのだろうと。
そこで再び近づいた死期に尻ごみし『タスケテ』と言ったのかもしれない
―――が知ったこっちゃない。
潔く死んでまえ。
そう思って既に虫の息だった女を用水路に投げ込んだ。
至の存在を知った時には驚いた。
まず、面差しに見覚えがあった。
それで注意を払うようになり、会話をし、失踪した姉を探している事を聞き、その特異な双子の体質までも聞き―――。
治療の名目で体を見せてもらい――――息を呑んだ。

