さて、そんなわけで
「人探しレッツラゴー。」
四人はぞろぞろと歩きだした。
「すんません――――。」
声を掛けたきり黙してしまった彼に八百屋の店主も怪訝な顔で次を待つ。
彼は口を半開きにしたまま固まっている。
言う事を忘れたらしい……
大丈夫かいな、コイツ、と少年は項垂れる。
それを見て彼女が意気揚々と「スズキさんのピンチはアッシの出番―!」と代わりを引き継いだ。
「この人探してるんっすけどー見てねっすかー?」
今見てますけど、と応えるべきか……
八百屋の店主は微妙な顔で沈思黙考し、指さされた至も苦笑いを引きつらせる。

