あの女に会ったは三日前。




『血が止まらないんです。』




そう言って駆けこんできた女。


治療室ヘ通し、赤く染まった服を腕から切り裂き露呈させた患部を見て、少年の顔は歪んだ。




『コレ自傷か?』




腕に幾つもの切傷があり、その一つが一際深く、出血をしていた。


詰問に女の華奢な肩がビクリと揺れた。





『…いえ、違います。』






逡巡の後返ってきた応えに少年はむっつりと顔を顰めたまま動かなかった。