鍋を真ん中に、少年と老婆はテーブルについた。


小皿に自分の分を取り分けて、勢いよく掻き込む。


なんだかんだ言ってもウマイ。






「なぁババァ。わぃ医者辞めるわ。」




少年は小皿の縁にへばりついたキクラゲを口に放り込みながら、言った。


ちなみにこのキクラゲ、玄関の外側のドア枠に自生したものだ。


喰っても支障はナイから……多分、キクラゲ。




ケケッと老婆が笑った。





「医者じゃのうてただの見習いのくせしおって。」






はいはい。ソーデスネ。