話を今（現在・スズキ宅）に戻す。
「どいつもこいつも紛らわしい、よね。」
「なんやそのわいが悪い言いたげな目は。」
「いやいや、スズキがスズキであんのはなんの問題もないんすけどねー。スズキがスズキさんとアタシの愛の巣にカッコウの如くに入り込むのが頂けんですわー。」
「スズキスズキウルサイねん!チビスズキ。てかスズキはさん付けでなんでわいは呼び捨てやねん。」
はーと彼は溜息を吐いた。
「じゃさ、こうしよう。スズキはさ、それ名字だよな?名前なんての?」
「わい、鈴木虎之助や。」
「じゃあ、トラノスケで。俺は鈴本で。スズキは据え置きで。ね。」
はい一件落着～、とばかりに視線をつけっぱなしのテレビに戻す彼。
その決定に彼女がぶーと口を尖らす。
