「あ……」
今更になって、しまったっていう顔をしている。
よくそんなんでいままで隠し通せてたな……。
「い……今のササ君…?」
遥もビックリしてる。
「ばーかササ。もうっ。あ、そうだ!」
私はスクールバッグからピンクのピンを取りだした。
「ホントは私のだけど……」
と、ササの長い前髪をさらって、頭の上でピンで留めた。
「「「「「「キャーーーーーーーーーーーーーーーー」」」」」」
少しの間を置いてから女子の悲鳴が上がった。
「やっぱヤメとけば良かったかも。まあこれでわかったでしょ。誤解だって」
私は一人ため息をついた。

