すべての家事を來華がやるため。 小学校低学年で、來華ら既に主婦のようだった。 まぁ、両親の貯金にも限りがあるのを判ってたみたいだからな。 そんな日々が少し変わったのは來華が中学に入る前。 あの叔父らが俺らに引っ越すようにと言ってきた。 もちろん、俺らは反対した。 今更、あの田舎の地元を離れたく無いと。 けど。 『困るのはお前らだ』と脅されては。 義務教育真っ只中の俺らに逆らう術は無かった。 それで。 俺と來華は山だらけの馴染んだ田舎から、 ビルに埋もれた都会へ引っ越した。